ギャンブルから始まった確率の研究
投資やギャンブルで最も重要になるのが「確率」についてです。
確率に対する研究は、17世紀にはじまったとされており、意外にも確率嫌いな人が思っている
以上に実生活に直結しているものなのです。
確率論研究のきっかけを作ったのは、シュバリエ・ド・メレという、ギャンブル好きの貴族でした。
あるとき、彼は友人のパスカルという現在でも超有名な数学者に、
「Aさんと私が同じ金額ずつ出し合って、先に3勝した方がすべてのかけ金をもらえるというかけ
をした。しかし、時間の関係で途中でやめることになった。その時点で私が2勝、Aが1勝している
状態だったが、かけ金の配分を私が2/3、Aが1/3にしてよかったのだろうか??」
と質問したといいます。
1つの答えの考え方として、勝負がついていないので、かけ金をそれぞれに返すという方法もあります
が、勝ち越しているメレは納得しないでしょう。そしてパスカルは、この問題を鮮やかに解決しました。
( ※ 詳細は『「確率」面白すぎる知恵本』ご覧ください )
結論として、パスカルはメレにかけ金の3/4、Aに1/4を渡すのがもっとも合理的であると解答
しました。じつはこれが現在の確率論において、『期待値』と呼ばれる概念です。
その後パスカルは、天才数学者のフェルマーと手紙を交わし、確率論をさらに発展させます。
その議論は17世紀以降もうけつがれ、そうそうたる数学者たちが確率理論を精力的に研究し、
今日の確率論が築かれたとのことです。
( 参考文献:「確率」面白すぎる知恵本/KAWADE夢文庫 )